肩の痛み、腱板”唯一の内旋筋”肩甲下筋検査について!
こんにちは。
今回は肩関節の検査についてお話させていただきます。
特にオーバーヘッドスポーツで多い肩の痛みで行う検査法「ベリープレステスト」についてお話致します。
オーバーヘッドスポーツとは・・・(肘を肩より高い位置に挙げ、力を発揮することが必要な競技)のことを言います。
例えば、、、
野球
テニス
バトミントン
バレーボール
など。
上記のスポーツは腕を振る時に内旋動作で力をうまく伝えることが大事になります!
ベリープレス(belly press test)テストとは・・・
肩関節の腱板筋=深層筋の肩甲下筋(けんこうかきん)の筋(出)力を診るテストになります。
※イラスト:肩甲下筋
肩関節腱板の中でも唯一の”内旋”筋
※イラスト矢印〇で囲まれているのが内旋動作
やり方:患者様の患側(痛い方)の上肢の手を腹部に置き、腹部から離れないように保持してもらいます。
術者が手を腹部から離そうとしたときに力が弱い、力が入らない場合は陽性です。
左右差を診ることも重要になります。
※育成世代(特に小学生・中学生は基本弱い、高校生は比較的強い)は肩甲下筋(インナーマッスル)は弱い為
野球やそれ以外のスポーツでも投げ過ぎ、使い過ぎ、フォームが悪いなどは気をつけなければいけません。
育成世代は投げる、スイングする練習が多くケガを予防するストレッチ、トレーニングは少ないと感じています。
育成世代でもケガを予防する肩関節を安定させる自重トレーニング等は必須と考えています。
<原因として考えられるもの>
・上腕骨骨頭が肩甲骨関節窩に良い位置(求心位)にあるか?
肩甲下筋が働きにくくなっていると上腕骨頭の位置が上方に位置してしまい力が入りづらくなります。
・胸椎が後弯(猫背)することで肩甲骨が外転位になり関節位置(アライメント)が悪くなる
・肩甲下筋の表層にある大胸筋が優位になり肩甲下筋が働きにくくなっている。
※大胸筋は硬くなり過ぎるとインナーマッスルの肩甲下筋は働きにくくなり筋(出)力は低下する。
挙上制限やインピンジメント症候群が起こる。
<肩甲下筋>
肩甲骨前面についていて上腕骨小結節についています。
肩甲下筋は縦に広く小結節に付着しています。
※肩甲下筋イラスト:3つの繊維(筋内腱)からなる。
小結節の上部の部分を舌部(ぜつぶ)といい上腕二頭筋長頭腱(LHB)を内下方から支えて安定させて動かせるようにしてくれています。
これをpulley system(プーリーシステム)と言います。
※上腕二頭筋は腱板を補助してくれる大事な筋なので肩甲下筋や他の腱板が働きにくくなると上腕二頭筋長頭腱に負担がかかってしまいます。
腱板機能が低下している方の肩の前面(上腕二頭筋長頭腱炎)を訴えることが多い理由の一つになります。
※上腕二頭筋は上腕骨骨頭の上方にズレるのを防ぐ役割もあります。
肩甲下筋が腱断裂する場合は舌部から発生すると言われています。
<肩甲下筋作用>
- 肩関節の内旋(内側に捻る)
- 肩関節の水平屈曲
- 多少の内転
内旋筋の肩甲下筋は筋内腱が3本あります。ちなみに外旋筋の棘上筋(1本)棘下筋(1本)小円筋(1本)
肩甲下筋は筋内腱が3本あることもあり筋出力が発揮しやすく肩甲下筋53%、棘上筋14%、棘下筋22%、小円筋10%となります。
上部繊維→小結節上方についています。下垂位で屈曲、内旋、外転に作用して1stポジションの外旋制限を引き起こします。
中部繊維→小結節真ん中についています。
外転60°で内旋に作用します。伸張性低下は外旋制限が起こり挙上制限も伴う。
下部繊維→下方関節包についています。
外転120°からの内転・内旋作用があります。ここの伸張性低下も外旋制限を起こし屈曲120°以上の挙上制限にもなります。
肩関節の屈曲制限は第一に肩甲下筋が言われます。
また外転制限、伸展制限も影響を受けます。
肩甲下筋強化エクササイズ
<目的>
筋肉を大きくするのではなく肩甲下筋を働きやすくして肩関節を安定させる。
やり方:あお向けでひざを立てて寝る。
お腹にバスタオルorクッションを入れると良い。
※ひざを立てることでなるべく腹筋を使わないようにする。
腕をひらがなの「く」の字にしてお腹を3秒間押す。
腕を下垂しての肩甲下筋エクササイズ。→腕を上げると痛い方はこのエクササイズから行う。
10回2セット~3セットを目標。
うつ伏せ肩甲下筋エクササイズ
やり方:うつ伏せで腕をひらがなの逆「く」の字、時計の2時の方向にする。
手のひらの下に柔らかきボールorバスタオルを入れて3秒間押す。
10回を2~3セット目標。
腕を挙上しての肩甲下筋エクササイズになるので腕を上げると痛い方は最初のエクササイズがオススメ。
オーバーヘッドスポーツの方は回復具合を診て行いたいエクササイズです。
肩甲下筋両手ボール圧迫エクササイズ
やり方:うつ伏せで背中を若干反らして寝ます。
両手で柔らかいボール(ちょっと大きめのサイズ)を体の中心で3秒間押す。
10回2~3セット目標
肩甲下筋ペットボトルエクササイズ
やり方:肘を床につけて両手にペットボトル(500ml)を挟み内・外旋させながらリズミカルに速く動かす
左右転がして1回として10回2~3セット目標
腕ローテーションエクササイズ
肩の真下に肘→手と一直線上に手のひらを置きます。
やり方:手は固定して肩→肘と連動して内旋(内回し)させる。
腱板筋(インナーマッスル)が硬い、働きにくくなったる方は動きが悪いです。
20秒間行う(競技前に行うと腱板筋にスイッチが入るのでオススメ)
当院の肩甲下筋施術アプローチ!
筋肉専用ローラーを使用して”短時間で揉み返しなく筋肉を緩める”
大胸筋が優位になるとその下にある小胸筋や肩甲下筋は働きにくくなります。
ここを筋膜リリースすることで”腕が上がりやすくなる、筋出力が高まります”
脇の下から筋膜リリース!
肩甲下筋、棘下筋、小円筋をほぐすことで腕を上げた時に上腕骨骨頭が転がり、滑りが良くなり骨頭が下方へ下げてくれます!
インピンジメント症候群を回避できる施術です!
肩関節の心臓部分”肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節”をアライメント(関節位置)矯正を行います!
ひっかかる、つまり感が解消され可動域が良くなる、筋出力が高まります!
肩でお困りの方はお気軽にご相談下さい!!
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<国家資格>
柔道整復師、鍼灸師コンディショニングトレーナー、メディカルトレーナー
身体に優しい施術を心がけています。成長期の学生のケガをしない、させない為のトレーナー活動に従事。
最近のライフワークは「健康寿命をの延ばす施術と運動を追求」です。
地域の魅力ある健康の発信地となれるよう微力な柄に精一杯お手伝いさせていただきます!
<当院実績>
水泳ジュニアオリンピック優勝選手,水泳インターハイ出場選手,水泳国体出場選手,社会人野球選手,野球独立リーグ選手,甲子園出場選手,水泳ジュニアオリンピック選手,高校サッカー選手権出場選手,女子サッカーインターハイ出場選手,女子フットサル東京代表選手,野球U-23大学日本代表選手、野球U-12日本代表選手など。
スポーツ選手も多く来院いただいております‼︎
<メディア紹介>
輝け甲子園の星 2018 3月号
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