北方はりきゅう接骨院

変形性膝関節症（膝OA）で悩む方は多いですが、痛みの裏側には、あなたの膝を静かに、しかし確実に破壊し続けている
「歩き方のクセ」が潜んでいることがあります。
それが、ラテラルスラスト (Lateral Thrust) ＝横ブレです。

これは単なる「横揺れ」ではありません。
膝の痛みを増幅させ、O脚を進行させる、バイオメカニクス上の大問題なのです。

ラテラルスラスト（Lateral = 外側へ、Thrust = 突き出す、押し出す）とは・・・
歩行中に体重をかける際、膝関節が外側に向かって一瞬で「ガクッ」と横ブレする現象のことを言います。

これは特に、立脚相（片足に体重が乗っている時間）の最初から中期にかけて、膝が不安定になることで発生します。

多くの膝OA患者さんは、この現象を無意識に行っています。

横ブレがどうして変形性膝関節症にとって致命的なのでしょうか？

膝OA（変形性膝関節症）の多くは、膝の内側（内側コンパートメント）の軟骨がすり減ることで進行します。O脚になるのもそのためです。

ラテラルスラストが発生すると、以下の悪循環が起こります。

1. 内反モーメントの異常増大: 膝が外側にブレると、関節にかかる力の中心線（荷重中心）が、膝の内側へとさらに大きく移動します。これにより、
   膝をO脚の方向にねじ曲げようとする力、すなわち内反モーメントが劇的に増大します。
   
   

2. 内側軟骨への圧縮ストレス集中: 増大した内反モーメントは、すでに傷んでいる内側の軟骨へ、さらに過大な圧縮ストレスを集中させます。
   まるで、車のタイヤを偏摩耗させるように、膝の内側だけを徹底的にすり減らしてしまうのです。
   
   

3. 痛みの悪循環: この過剰なストレスが痛みとなり、痛みがあるから膝をかばい、さらに横ブレが生じやすい歩き方になり、筋力が低下する…という負のスパイラルに陥ります。

ラテラルスラストを引き起こす「真犯人」は・・・

多くの人は膝が悪いからブレる、と考えがちですが、バイオメカニクス的な真犯人は、しばしば膝よりも上に存在します。

1. 股関節外転筋の筋力低下（特に中殿筋、小殿筋）と柔軟性不足

最も大きな要因です。片足立ちになったとき、骨盤を水平に保つ役割を担う中殿筋の力が弱いと、骨盤が体重をかけている側と反対側へ「ガクッ」と落ち込みます（トレンデレンブルグ徴候）
中殿筋（ちゅうでんきん）: パワー（力）とスタビリティ（安定性）の主担当。骨盤を横方向に支えるメインエンジンです。


小殿筋（しょうでんきん）: コントロール（制御）とコーディネーション（協調性）の担当。
特に内旋に対するブレーキ役や、関節包を保護する役割を担う、より繊細なスタビライザー（安定装置）です。
歩行時にお尻の筋肉で筋活動量がもっとも高い筋肉です。


この骨盤の不安定さを代償するため、体幹を横に傾け、結果的に膝関節に内反モーメントを強制的に発生させ、スラスト（突き出す、押し出す）
につながります。

2. 大腿四頭筋の機能不全

膝の安定化に必要な大腿四頭筋（太もも前）の筋力低下や、筋肉を適切に使うタイミングがずれる（筋活動の遅延）ことも、膝の不安定性を増大させます。

3. 足部の問題

扁平足などの足部の不安定性も、連鎖的に膝関節のアライメントを崩す原因となりえます。

解決策：横ブレを止めて膝を守る！

ラテラルスラストの予防は、膝OAの進行を遅らせ、痛みを軽減するために極めて重要です。

• 根本治療は「筋力強化と柔軟性」: 中殿筋（お尻の横）小殿筋と大腿四頭筋を集中的に鍛える、柔軟性を高める運動療法が必須です。
  特に中殿筋、小殿筋を働きやすくすることは、歩行時の骨盤安定化を通じて、膝への異常な力学的負荷を減少させるための王道です。
  
  

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  院長　善林　伸介（ぜんばやし　しんすけ）
  ＜国家資格＞
  柔道整復師、鍼灸師
  
  

  コンディショニングトレーナー、メディカルトレーナー
  
  身体に優しい施術を心がけています。

  成長期の学生のケガをしない、させない為のトレーナー活動に従事。
  
  最近のライフワークは「健康寿命をの延ばす施術と運動を追求」です。
  
  地域の魅力ある健康の発信地となれるよう微力な柄に精一杯お手伝いさせていただきます！
  
  
  
  
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  ケガをしない、させない為のストレッチ講習会。
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  ＜当院実績＞
  水泳ジュニアオリンピック優勝選手，水泳インターハイ出場選手，水泳国体出場選手，社会人野球選手，野球独立リーグ選手，甲子園出場選手，水泳ジュニアオリンピック選手，高校サッカー選手権出場選手，女子サッカーインターハイ出場選手，Fリーグ（フットサル）プロ選手
  女子フットサル東京代表選手，野球Ｕ-23大学日本代表選手、野球U-12日本代表選手など。
  スポーツ選手も多く来院いただいております‼︎
  
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