野球選手の命綱!トミージョン(肘靭帯)手術に使われる「あの腱」の正体とは?
こんにちは。今回はプロ野球ファンなら誰もが耳にする「トミージョン手術」についてお話させていただきます。
「トミージョン手術」は大谷翔平選手をはじめ、多くのトップアスリートが受けている、肘の靭帯を再建する手術です。
「靭帯を再建する」と聞くと、何か特別な人工物を使うイメージがあるかもしれません。
しかし、この手術のキーとなるのは、なんと私たち自身の体の「腱」なのです。
今回は、トミージョン手術(正式名称:尺側側副靭帯再建術)で、どの体のパーツが「新しい靭帯」として活躍するのか、分かりやすくお伝えします。
トミージョン手術とは?
この手術は、野球の投球動作などで酷使され、損傷・断裂してしまった肘の内側にある「尺側側副靭帯(UCL)」を、別の場所から持ってきた腱で置き換える(再建する)治療法です。

このUCLは、投球時の強烈な負荷(外反ストレス)から肘の関節を守る、まさに「生命線」となる靭帯です。

新しい靭帯として活躍する「自家移植腱」
トミージョン手術で使われる腱は、原則として患者さん自身の体から採取される「自家移植腱(オートグラフト)」です。
これにより、拒絶反応のリスクがなく、靭帯として定着するのを待ちます。
主に以下の2種類の腱が移植材として選択されます。
【第一選択】前腕の長掌筋腱(ちょうしょうきんけん)

最も一般的な選択肢です。
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採取される場所: 手のひらにつながる前腕(手首の内側)の腱です。
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選ばれる理由: この腱は、現代人においてはほとんど機能的な役割を持っていません(約20%の人は生まれつき存在しません)。
そのため、採取しても手首や手の機能に大きな影響が出ないと考えられています。 -
特徴: 必要な靭帯の再建に十分な長さと強度があるため、多くのケースで第一選択肢となります。
力学的強度:350~450N(ニュートン) ちなみに正常のUCL(内側側副靭帯)の強度は約260Nと言われています。
再建UCLの引張強度は平均で約270~320N程度に設計され、これは正常のUCL(260N前後)と同等以上です。
つまり、長掌筋を用いた再建でも強度的には十分と言われています。
【代替選択】太ももの薄筋腱(はっきんけん)や半腱様筋腱(はんけんようきんけん)
長掌筋腱が利用できない場合(生まれつき無い、細すぎる、あるいは再手術の場合など)に使われます。
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採取される場所: 太ももの裏側(ハムストリング筋群の一部)です。
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選ばれる理由: 比較的簡単に採取でき、UCL再建に必要な強度と長さを持つため、代替グラフトとして信頼されています。
力学的強度:薄筋⇒837N,半腱様筋⇒1060Nとなります。
腱ではなく「靭帯」が使われない理由
移植に使われるのは「靭帯」ではなく「腱」です。
これは、腱の方が靭帯よりも長く、強度があり、血管の供給が良く、移植材料として優れているためだそうです。
移植された腱は、時間をかけて新しいUCLとして生まれ変わり、肘の安定性を回復させてくれるのです。
トミージョン手術は、トップアスリートの競技復帰を可能にした、まさに現代医学の勝利とも言える手術法です。
移植した腱が「靭帯」として馴染むまでの期間
移植された腱は、すぐに靭帯として機能するわけではありません。
血管が入り、組織が少しずつ変化し、強度が増していくという生着・成熟プロセスを経る必要があります。
| フェーズ | 期間の目安 | 腱の状態 |
| 生着初期 | 術後 約半年〜10ヶ月 | 移植された腱が肘の骨に固定され、周辺組織と一体化し始めます。 この期間は、一時的に腱の強度が手術直後よりも下がる「弱くなる時期」もあるため、慎重なリハビリが求められます。 |
| 成熟・強化 | 術後 約10ヶ月〜18ヶ月 | 腱の組織が徐々に靭帯(強靭な線維組織)へと変化し、投球のストレスに耐えられる強度へと成熟していきます。 |
実戦に復帰できるまでの期間
競技復帰までの期間は、ポジションや復帰レベルによって異なりますが、投手の場合、約1年〜1年半が目安と言われています。
※成功率のポイント
1. 実戦復帰率:80%〜90%程度と非常に高い。
2. 元のレベルでの復帰率:70%〜80%程度。
3. 成功の鍵:手術後の1年〜1年半に及ぶ、厳格なリハビリテーションへの献身と、焦らない回復プロセスが大事になります。
当院では術後復帰してからの再発予防とケア、尺側側副靭帯(UCL)を守ってくれる屈筋群(浅指屈筋)に対しての筋肉専用ローラーで
究極の筋膜リリースを行っています!
浅指屈筋(せんしくっきん)2指~5指にあります。
その中でも2指(人差し指)と5指(小指)は浅指屈筋の深層にありAOL(前斜線維)についていると言われています。
またAOLはUCL(尺側側副靭帯)の一部であり、肘関節内側の安定性を保つ上で最も重要な線維束です。
この2指(人差し指)と5指(小指)がしっかり動けば(機能)すれば尺側側副靭帯をカバーできるのではないかと言われています。
当院ではここでは割愛させていただきますが遊び心満載のリハビリで楽しく自分の身体に興味を持ってもらえるようにリハビリを行っております!
投球前後に2指と5指にスイッチONにするストレッチもアドバイスしています!
※2指(人差し指)、5指(小指)は深層筋
3指(中指)、4指(薬指)は浅層筋です。

筋膜リリースする前に2指・5指(深層)or3指、4指(浅層)どこの指が筋出力が低下しているのか?
筋の硬さ、太さ、癒着、筋の滑走性(滑り)の状態を診てローラーを選択して施術を行っております!
患者様からは施術中から筋肉の張りがとれるのが実感できると喜ばれる施術です!
また筋の張りがとれて筋(出)力もアップします!従来の押す、揉むで揉み返しがないリスクが少ない施術です!
尺側側副靭帯(UCL)損傷する前にケアで受けていただきたい施術でもあります!
小学生~育成世代の過密スケジュールの連投、疲労から野球肘を守る強い味方の施術です!



料金
初診料¥1100(税込)
スポーツメンテナンス
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料金
1回20分¥2500(税込)
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お気軽にご相談下さい!
親切、丁寧に分かりやすく施術、お手伝いさせていただきます‼
院長 善林 伸介(ぜんばやし しんすけ)
<国家資格>
柔道整復師、鍼灸師

コンディショニングトレーナー、メディカルトレーナー
身体に優しい施術を心がけています。
成長期の学生のケガをしない、させない為のトレーナー活動に従事。
最近のライフワークは「健康寿命をの延ばす施術と運動を追求」です。
地域の魅力ある健康の発信地となれるよう微力な柄に精一杯お手伝いさせていただきます!


※少年野球チームにてご依頼を受け
ケガをしない、させない為のストレッチ講習会。
希望チームはお気軽にご連絡下さい。
<当院実績>
水泳ジュニアオリンピック優勝選手,水泳インターハイ出場選手,水泳国体出場選手,社会人野球選手,野球独立リーグ選手,甲子園出場選手,水泳ジュニアオリンピック選手,高校サッカー選手権出場選手,女子サッカーインターハイ出場選手,Fリーグ(フットサル)プロ選手
女子フットサル東京代表選手,野球U-23大学日本代表選手、野球U-12日本代表選手など。
スポーツ選手も多く来院いただいております‼︎
<メディア紹介>
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