サッカー育成世代に腰椎分離症が多い理由とは・・・
こんにちは。
今回はサッカー育成世代に”腰椎分離症”が多い理由とはについてお話したいと思います。

サッカーの育成世代(特に10〜16歳の成長期)に腰椎分離症が多いのは、成長期の身体的特徴とサッカー特有の動作が複合的に関わるためです。
腰椎分離症は、腰椎の一部である椎弓(ついきゅう)の関節突起間部に繰り返し負荷がかかることで生じる疲労骨折です。

腰椎分離症が多い医学的理由
1. 成長期の骨の脆弱性(ぜいじゃくせい)
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骨の未成熟さ:
成長期、特に骨の成長ピークである12〜15歳頃は、骨が急速に伸びますが、まだ硬くなりきっておらず、大人に比べて局所的なストレスに弱い状態です。

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血流の関与:
第5腰椎の椎弓を栄養する分節動脈が欠損していることが多いため、疲労骨折を起こしやすいだけでなく、骨が癒合しにくいことも発症しやすい要因とされています。

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骨と筋肉のアンバランス:
急激な身長の伸びに筋肉の柔軟性や筋力が追いつかず、体の使い方がアンバランスになりやすいため、腰椎に負担が集中しやすくなります。

長年成長期の子供の体を診ていると股関節の柔軟性に左右差が大きい子も多いです。
特にサッカー、野球で言うと・・・
サッカー:利き足の股関節内旋、外転が硬い

野球:軸足の股関節内旋、外転が硬い

上記が硬いとこのストレスを腰椎で受けてしまう為、分離症になりやすくなります。
2. サッカーの動作による繰り返しの負荷
腰椎分離症は、腰を強く反らす(伸展)動きや捻る(回旋)動きが繰り返されるスポーツで起こりやすいです。

*野球も同様に多い。
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反復性の「伸展+回旋」動作: サッカーにおけるキック(特にインステップキックやロングキック)、ドリブル中の方向転換(ターン)、ジャンプ後の着地、競り合い(コンタクト)といった動作は、腰椎に強い伸展と回旋の複合的なストレスを繰り返し与えます。
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過度な練習量:
部活動やクラブチームでの激しい練習や連戦が続くと、骨に生じた微小な損傷(ひび)が回復する前に次の負荷がかかり、疲労骨折(分離)へと進行するリスクが高まります。
分離症にならない・させないための対策法
腰椎分離症の予防には、身体のケアとトレーニング、そして練習環境の管理が重要になります。
1. 柔軟性の向上と体の連動性強化
股関節や体幹の柔軟性が低いと、腰椎でその動きを代償しようとしてしまい、腰に過度な負担がかかります。
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股関節周囲のストレッチ:
特に股関節の前面(腸腰筋群)と後面(ハムストリングス)の柔軟性を高めることが非常に重要です。
腸腰筋と太もも前(大腿四頭筋)ストレッチ
足を後ろに伸ばしている側の腸腰筋、大腿四頭筋がストレッチされる。
体を反り過ぎないように気をつける。

ハムストリングスストレッチ
イラストの姿勢で手でタオルを小刻みに手前に動かしてストレッチを行う。

ジャックナイフストレッチ(ハムストリングス)
胸と太もも前をくっつけたまま膝を伸ばす、曲げるを繰り返す。

お尻(中殿筋)ストレッチ
前足のひざを90度曲げて体を前に倒す。

股関節内外旋ストレッチ
骨盤を立てて足を広げて膝を内側、外側に倒す。
床に膝の内側、外側をつけるように行う。
股関節の可動域を広げ、腰椎への負担を軽減します。
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胸椎の柔軟性:
体幹の回旋動作は、腰椎よりも胸椎(背中の骨)が多く担うべきです。胸椎の硬さを改善することで、回旋時のストレスが腰椎に集中するのを防ぎます。


2. 体幹(コア)の安定性強化
腰椎を安定させるためのインナーマッスルを鍛えることが、分離症の予防に不可欠です。
ハンドニー
右手伸ばして上げた際は右お腹(腹横筋=インナーマッスル)の強化
左脚伸ばした際は多裂筋(背筋=インナーマッスル)の強化

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腹筋群の強化:
腹横筋などの体幹深部の筋肉を鍛え、腰椎をしっかりとサポートします。
ドローインエクササイズ(10回1セットで2~3セット行う)
息をゆっくり吸い、口からゆっくり吐く
お腹が最大限凹むまで息を吐き切る。

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体幹トレーニング(スタビリティ):
プランクやサイドプランクなど、体幹を固めて安定させるトレーニングで、運動中の腰椎のブレを防ぎます。


3. 練習環境と負荷の管理
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正しいフォームの習得:
キックやターンなど、腰に負担がかかりやすい動作について、股関節や体幹を効率的に使った正しいフォームを指導し、腰椎へのストレスを減らします。
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休息(リカバリー)の確保:
練習量が過度にならないよう管理し、疲労が蓄積しないように適切な休養日も必要です。
痛みがある場合は、小さな痛みでも我慢せず、すぐに医療機関を受診させることが最も重要です。
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練習環境の見直し:
硬いグランドや不適切なスパイクの使用など、腰への衝撃が増す要因を見直すことも必要です。
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院長 善林 伸介(ぜんばやし しんすけ)
<国家資格>
柔道整復師、鍼灸師

コンディショニングトレーナー、メディカルトレーナー
身体に優しい施術を心がけています。成長期の学生のケガをしない、させない為のトレーナー活動に従事。
最近のライフワークは「健康寿命をの延ばす施術と運動を追求」です。
地域の魅力ある健康の発信地となれるよう微力な柄に精一杯お手伝いさせていただきます!


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<当院実績>
卓球日本代表選手、水泳ジュニアオリンピック優勝選手,水泳インターハイ出場選手,水泳国体出場選手,社会人野球選手,野球独立リーグ選手,甲子園出場選手,水泳ジュニアオリンピック選手,高校サッカー選手権出場選手,女子サッカーインターハイ出場選手,Fリーグ(フットサル)プロ選手
女子フットサル東京代表選手,野球U-23大学日本代表選手、野球U-12日本代表選手など。
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