足部のアーチの役割とは・・・
今回は足部アーチの役割について簡単にお話させていただきます。
足部には縦アーチ、横アーチがあります。
0〜7歳までは足部の外反がありアーチは完成しません。
※下記イラストが足部外反
この足部外反が年齢と共に減少していき内側縦アーチは成長と共に7歳~10歳で形成されると言われています。
内側縦アーチが減少しているものを扁平足(へんぺいそく)と言います。
扁平足は分かりやすく言うと縦アーチの頂点にある舟状骨(しゅうじょうこつ)が下制するとアーチが減少し扁平足になります。
アーチがあることで荷重を分散できますがアーチの低下があると荷重緩衝ができないため隣接の関節や筋、腱、靱帯(軟部組織)等に負担がかかってしまいます。
アーチの役割は2つあります。
・剛性を高めたうえで前方推進力(力の伝達)⇒ウィンドラス効果とも言われます。
※推進力(すいしんりょく)⇒物を前へおし進める力のこと。
ウィンドラス効果→足趾背屈時の足底腱膜緊張により足部アーチが上昇すること。
歩行やランニング時には常にウィンドラス機構が働いています。
・衝撃吸収作用があります⇒トラス機構とも言われます。
扁平足にならない、させない為には2つ
・成長に合った形状、サイズの靴を選ぶ!
(踵が高すぎるもの、靴のサイズが大きすぎるのもダメ)
・後脛骨筋(こうけいこつきん)の機能低下を予防する
後脛骨筋は下腿骨幹膜から母趾側に付いています。
筋肉の牽引ストレスが生じやすくシンスプリント障害(内側脛骨ストレス症候群=MTSS)を起こすことがあります。
スポーツをされている方に多いです。
後脛骨筋は血流障害が起きやすく機能低下とアーチ低下になります。
※シンスプリント障害について詳しくはコチラをクリック!
扁平足への流れ
・筋肉、腱の支持性の低下⇒靱帯、関節包が伸張されて支持性の低下という流れをたどります。
扁平足チェック
・内側縦アーチ
母趾背屈テスト
母趾伸展時に内側縦アーチが形成されるか、舟状骨が挙上するかを検査。
※最初は手を使わず足の指で伸展させて内側縦アーチが形成するかチェックしてみて下さい。
・前足部外転⇒扁平足の代表的な症状の1つ
扁平足は後足部に対して前足部が外側に位置しているように見えます。
その状態をtoo many toes sign(トゥー・メニー・トー・サイン)と言います。
第4趾や第5趾が見えることで、アライメント(関節位置)異常を確認することができます。
・ヒールレイズ⇒最も信頼性が高い検査
後脛骨筋機能不全の評価ができます。
片脚でのヒールレイズで踵を上げることができず、前足部まで荷重をかけることができないのが特徴です。
自宅でできる扁平足戦略
・ショートフィットエクササイズ:別名(短足運動)
足長を短くするように足底筋を短縮させて内側縦アーチを挙上させるエクササイズ。
目的⇒小趾外転筋/母趾外転筋/短趾屈筋の活性化、内側縦アーチの維持
やり方⇒足長を短くさせるようにアーチを挙上させる
ショートフィットエクササイズの最大のメリットは3つ
・舟状骨の下制を防ぐ!
・アライメント(関節位置)の修正
・動的バランスの改善
※扁平足の方は、開張足(かいちょうそく)のように足底の筋肉、靭帯を伸ばされている状態で生活している為、筋肉を縮めることが苦手です。
*下記イラストが開張足
<内在筋強化エクササイズ>
second-to fifth-toes extension
母趾を地面につけた状態で第2~5趾を上げる(伸展)させる。
・小趾外転筋
・短母趾屈筋
・母趾内転筋斜頭
を働かせる。
※母趾荷重になり過ぎないように小趾球が浮かないように行う!
first-toe-extension
母趾を浮かせて第2~5趾は地面につける。
・短趾屈筋
・母趾外転筋
・短小趾屈筋
を働きやすくする。
※母趾球が浮いてしまうのは×
フットケアアイテム
ダ〇ソーで売ってるものです!
足趾の指を広げてストレッチ!
1日数分やるだけでOKです!
・足底腱膜をコロコロでリリース
院長は毎日片足1分ずつ行っています。
・指を地面につけて足底をストレッチ
硬い方は上記のコロコロを毎日継続して行うと指つけてのストレッチもできるようになります。