年齢とともに少しずつ低下する「7つの身体機能」とは・・・
年齢のせい?実は少しずつ低下している「7つの身体機能」
「最近、階段を上ると疲れるようになった」
「何もないところで、つまずくことが増えた」
「昔より体が硬くなった気がする」
「食べる量は変わっていないのに、太りやすくなった」
40代、50代と年齢を重ねるにつれて、こんな変化を感じる方は少なくありません。
「まあ、年齢だから仕方ないか……」
そう思ってしまいがちですが、実はこうした変化には、いくつかの身体機能の低下が関係しています。
加齢による身体の変化を分かりやすく整理すると、特に意識したいのが次の7つです。
①筋肉 ②骨 ③代謝 ④瞬発力 ⑤柔軟性 ⑥バランス感覚 ⑦心肺機能
今回は、この「7つの身体機能」について分かりやすく解説します。
① 筋肉 ― 「立つ・歩く」を支える土台

年齢とともに注意したいものの一つが、筋肉の減少です。
筋肉は単に「力を出すためのもの」ではありません。
椅子から立つ、階段を上る、買い物袋を持つ、歩く――。
日常生活のさまざまな動作を支えています。
加齢に伴って筋量だけでなく筋肉の機能も低下することが知られており、筋力トレーニングなどの運動は、その低下を抑える重要な方法と考えられています。(Halma et al., 2025)
「まだ普通に歩けるから大丈夫」ではなく、元気なうちから筋肉を維持することが大切です。
② 骨 ― 見えないからこそ気をつけたい

筋肉と違って、骨の変化は自分ではなかなか実感できません。
しかし、年齢を重ねるにつれて骨の健康も重要になります。
特に高齢になってから怖いのは、
転倒 → 骨折 → 動かなくなる → 筋力が落ちる
という悪循環です。
高齢女性を対象とした研究でも、運動をしなかったグループでは骨密度や身体機能の低下がみられ、レジスタンストレーニングを行ったグループでは筋力などの改善が報告されています。(Kim et al., 2022)
筋肉だけでなく、「骨を守る」という視点も持っておきたいところです。
③ 代謝 ― 「昔と同じ生活なのに太る」の理由の一つ

「若い頃と同じくらいしか食べていないのに、お腹が出てきた」
そんな声もよく聞きます。
年齢とともに身体活動量や筋肉量などが変化すると、エネルギーを消費する能力にも影響します。
ここで大切なのは、単純に「食事を減らせばいい」と考えないこと。
運動は身体組成だけでなく、血糖や脂質、インスリン感受性など、代謝に関係するさまざまな働きにも影響します。(Zacca et al., 2026)
つまり年齢を重ねるほど、「食べない」だけではなく「動ける身体を維持する」ことが重要になります。
④ 瞬発力 ― 実は「筋力」とは少し違う

意外と見落とされやすいのが、瞬発力です。
例えば、つまずいた瞬間に「サッ」と足を出す。
椅子から「スッ」と立ち上がる。
横断歩道を少し急いで渡る。
こうした動作には、単純な筋力だけでなく、短時間ですばやく力を発揮する能力=筋パワーが必要です。
研究でも、高齢者の日常生活能力を考えるうえで筋力だけでなく「パワー」が重要だと指摘されています。(Paterson et al., 2007)
「重いものを持てるか?」だけではなく、「必要なときに素早く動けるか?」も大切なのです。
⑤ 柔軟性 ― 靴下を履く動作にも関係する

昔は簡単に前屈できたのに、最近は身体が硬い。
後ろを振り返るのが大変。
床の物を拾うのがつらい。
こうした変化には柔軟性が関係していることがあります。
柔軟性が低下すると、単に「身体が硬い」だけではなく、日常生活で行える動作の範囲にも影響します。
一方、高齢者でも継続的な運動によって柔軟性の改善が報告されています。(Seco et al., 2013)
⑥ バランス感覚 ― 「転ばない身体」をつくる

年齢を重ねるうえで、とても重要なのがバランス能力です。
片足で立つ。
方向転換する。
段差をまたぐ。
電車の揺れに対応する。
こうした何気ない動作にも、バランス能力が使われています。
高齢者では、筋力やパワーとともにバランス・移動能力を維持することが転倒予防や自立した生活に重要とされています。(Paterson et al., 2007)
「最近つまずくようになった」という変化は、単純に足の筋肉だけの問題とは限らないのです。
⑦ 心肺機能 ― 「疲れやすくなった」に関係する

最後は心肺機能、つまり持久力です。
以前なら平気だった階段で息が上がる。
長時間歩くのが億劫になった。
旅行に行ってもすぐ休みたくなる。
こうした変化には、心肺持久力の低下が関係している場合があります。
心肺機能は、高齢になってから「自分で動き続けられるか」という機能的な自立とも関連する重要な体力要素です。(Paterson et al., 2007)
ウォーキングなどの有酸素運動は、心肺機能を維持する代表的な方法の一つです。
大切なのは「1つだけ鍛える」ことではありません
ここまで見てきた7つを、もう一度まとめます。
筋肉・骨・代謝・瞬発力・柔軟性・バランス感覚・心肺機能
実はこれらは、それぞれ独立しているわけではありません。
筋肉が弱くなると動かなくなる。
動かなくなると心肺機能が低下する。
身体を動かさなくなると、さらに筋力やバランス能力が低下する――。
このように、お互いに影響し合っています。
そのため現在の高齢者向け運動の考え方でも、有酸素運動・筋力トレーニング・バランストレーニング・柔軟運動などを組み合わせることが推奨されています。(Izquierdo et al., 2024)
「老化=何もできない」ではありません
加齢による身体の変化そのものを完全になくすことはできません。
しかし、ここでぜひ知っておいてほしいことがあります。
年齢を重ねても、身体は運動に反応します。
実際に、90歳代を対象にした研究でも、運動による筋力の改善が報告されています。(Cancela et al., 2019)
だからこそ大切なのは、「もう歳だから運動する」のではなく、
「これからも自分の足で生活するために、今から身体を動かしておく」こと。
10年後、20年後も、
自分で歩く。
自分で買い物に行く。
旅行を楽しむ。
家族や友人と出かける。
そんな生活を続けるために、まずは自分の身体の「7つの機能」を意識してみてはいかがでしょうか。
あなたは今、この7つのうち、どの機能が一番気になりますか?
7つの身体機能を守るために。1日30分のサーキットストレッチ
「運動が大切なのは分かっている。でも、何をすればいいのか分からない」
そんな方のために、当院では1日30分のサーキットストレッチを行っています。
当院では8種類の専用マシンを使用し、数十種類以上の運動メニューの中から、一人ひとりの身体の状態や目的に合わせて運動を組み合わせます。
筋肉だけを鍛えるのではなく、筋力・柔軟性・バランス・動きやすさなど、年齢とともに低下しやすい身体機能を総合的に維持することを目指します。
「鍛える」だけではなく、「動ける身体」をつくる
年齢を重ねてから大切なのは、単に筋肉をつけることだけではありません。
立つ・歩く・階段を上る・身体をひねる・バランスをとるなど、日常生活にはさまざまな身体機能が必要です。
そのため当院のサーキットストレッチでは、
8種類のマシン × 数十種類以上の運動メニュー × 1日30分
という仕組みで、身体をさまざまな方向へ動かしていきます。
「最近、身体が硬くなってきた」
「以前より疲れやすい」
「つまずくことが増えた」
「将来も自分の足で歩き続けたい」
そんな方にこそ、元気な今から身体を動かす習慣をつくっていただきたいと考えています。
これからの10年、20年も、自分の足で好きな場所へ。
1日30分から、未来の「動ける身体」づくりを始めてみませんか?
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