肩を安定させる腱板筋の役割とは
こんにちは。
今回は肩を安定させてくれる腱板筋(ローテーターカフ)の役割について簡単にお話させていただきます。
これを知ると日常生活もスポーツの分野でも腱板筋がいかに大事でふだんからエクササイズが必要かということを理解していただけると幸いです。
腱板の役割4つ
①主動作筋、作動筋=agonist muscle
簡単に説明すると下記で説明する筋肉の作用です。
内旋、外転、外旋です。
腱板筋4つ
①肩甲下筋(けんこうかきん):内旋
⇒前方への脱臼を防ぐ役割がある。
上腕骨骨頭を下方へ下げる。
ねじる力(モーメント)53%
一番腱板筋の中で強いのでここを働きやすくさせることが重要!
ここがうまく働くことで上腕骨の骨頭を下方へ下げてくれる!
日常生活では内旋の動きが多いのでここを選択的に働きやすくすることが肩を良くする上でもポイント!
②棘上筋(きょうじょうきん):外転
⇒腕を上げる際に肩甲骨の位置からズレないように引きつける役割がある。
ねじる力(モーメント)14%
③棘下筋(きょくかきん):外旋
⇒後方への脱臼を防ぐ役割がある。
上腕骨骨頭を下方へ下げる。
ねじる力(モーメント)22%
④小円筋(しょうえんきん):外旋
⇒後方への脱臼を防ぐ役割がある。
上腕骨骨頭を下方へ下げる。
ねじる力(モーメント)10%
下記写真:赤の右矢印が棘上筋が上腕骨骨頭を引きつけズレないようにしている。
棘上筋が機能低下を起こすと肩関節のズレ(関節位置)が悪くなる。
当院では肩関節のアライメント(関節位置)に問題がないかを腱板機能テストを行っています。
②動的安定化=Dynamic stabilizer
フォースカップル理論
肩を動かす時に2つ以上の筋肉、僧帽筋上部繊維(UT)、僧帽筋中部繊維(MT)僧帽筋下部線維(LT)と前鋸筋(ST)で
肩甲骨上方回旋、後傾動作をスムーズに安定性させて動かせることができるか。
上記の筋肉の機能が悪いと腕を上げたり、回したり安定して肩を動かすことができません。
③上腕骨が上方にいき過ぎないように下方へ抑制=Depressor
①肩甲下筋(けんこうかきん)
③棘下筋(きょくかきん)
④小円筋(しょうえんきん)
3つが協力して働いてくれることで上腕骨を下方へ下げてくれる大事な役割があります。
3つの筋肉に機能低下、筋力低下がある場合は上腕骨頭を下方へ下げれないためインピンジメンント(衝突)を起こしてしまいます。
下記の写真青丸の部分でインピンジメンント(衝突)が起きて肩峰下滑液包炎(けんぽうかかつえきほうえん)、腱板炎(けんばんえん)が起きる。
下記のイラストがインピンジメンント(衝突)により棘上筋がダメージを受けやすく変性する。
肩峰骨頭間距離(AHI):赤矢印の上と下の骨の距離が約7ミリ以下は良くない。
当院では上腕骨の上方偏位に対して
①骨頭を下方へ下げる肩甲下筋・棘下筋・小円筋に対して究極の筋膜リリース!
②手技で肩峰下スペース拡張術を行い骨頭の上方化を予防、改善させます!
※上腕骨を上方へ移動させるのは三角筋(さんかくきん)
三角筋 | 腱板 |
上腕骨骨頭を上方へ移動させる | 上腕骨骨頭を下方へ移動させる力 |
腕を上げる際は、三角筋と腱板筋が協調して働かないといけないのです!!
※上腕二頭筋長頭腱(じょうわんにとうきんちょうとうけん)も上腕骨骨頭の上方化を抑制する役割がある。
当院では上腕二頭筋長頭腱に対してハイパーグローブ筋膜リリースを行い滑走性を良くして可動域と筋出力(最大限に力を発揮)しやすくしています!
④関節包(かんせつほう)のコントロール=accessory ligament
関節包とは・・・肩関節を覆っているいる袋。⇒脱臼はこの袋を破けて骨が外れることを言います。
腱板と同様に関節位置(アライメント)がズレないようにコントロ-ルする役割がある。
肩の内旋、外旋での収縮時に腱板と同様に安定させる。
※肩関節の炎症、痛みが長引くと、関節包は硬くなります。⇒関節包が硬くなったものを良くするのが一番時間がかかります。
長引く痛みや可動域制限はとにかく早く診せていただくのが先決です!!
当院では施術だけではなく、腱板機能を良くする為の”お薬ではなく”患者様に適した腱板機能回復エクササイズ”を処方致します!!
是非一度お越し下さい!!
院長 善林 伸介(ぜんばやし しんすけ)
<国家資格>
柔道整復師、鍼灸師
コンディショニングトレーナー、メディカルトレーナー
身体に優しい施術で変化と効果を実感できるよう心がけています。
成長期の学生のケガをしない、させない為のトレーナー活動に従事。
最近のライフワークは「健康寿命を延ばす施術と運動を追求」です。
地域の魅力ある健康の発信地となれるよう微力な柄に精一杯お手伝いさせていただきます!