高齢者に多い腰痛、脊柱管狭窄症とは・・・
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高齢者に多い腰痛、脊柱管狭窄症とは・・・

こんにちは

今回は高齢者に多い脊柱管狭窄症(LSS)(せきちゅうかんきょうさくしょう)についてお話をさせていただきます。



脊柱管狭窄症とは・・・

脊柱管は背骨・椎間板(クッション)・黄色靭帯に囲まれた神経を通すトンネルのことを言います。
年とともに背骨が猫背のように曲がってきたり、椎間板が変性してきたり、黄色靭帯が厚くなってきて神経を通すトンネルが狭くなり痛みや神経痛を起こすことを言います。



症状:腰痛、歩行時痛(休み休み歩く)=間欠性跛行、下肢のしびれ、
前にかがむと脊柱管が広がり楽、後ろに反らす脊柱管が狭くなり痛い
脊柱管狭窄症の腰痛は狭窄症自体による腰痛というよりも椎間板変性、脊椎の変性が起こって痛みを引き起こしていると考えられます。
変性とは・・・性質が変化すること。
椎間板変性⇒椎間板がへたってしまう。
脊椎変性⇒脊椎が変形してしまう。


脊柱管狭窄症は運動器ステージ分類はレベルV


病院:レントゲン・MRI・CT検査で分かります。
手術する判断基準は馬尾(ばび)神経の障害による膀胱直腸障害(おしっこがでない48時間)
麻痺が強く足が垂れる(下垂足)がある場合と言われています。


脊柱管狭窄症の手術は2つ

①脊柱固定術:すべり症など脊柱が不安定の場合にスクリューで骨を固定する術式。

②除圧式:脊柱管のトンネルを狭めている椎弓の一部と黄色靭帯を取り除く術式。

※赤丸の場所→椎弓

ピンクの場所→黄色靭帯 
※黄色靱帯の特徴⇒弾性力のある靱帯。
脊柱(背骨)の伸展補助、脊柱(背骨)の屈曲制限
イラスト:伸展    

イラスト:屈曲


真ん中の空洞の部分が脊柱管





脊柱管狭窄症術後に再びしびれがでて当院に来院される方も多くいらっしゃいます。

脊椎固定術のしびれ→隣接椎間障害の可能性があるということ。
例えば腰の手術4番目5番目の固定をしたら固定をしていない上の3番目4番目のしびれがでること。
脊椎をスクリューで固定することで上下の関節の連動性(動きが悪くなり)他の部分に負荷がかかりしびれがでること。

人間の背骨は鎖(くさり)やチェーンと同様に上から下にクルクル連動して動くのが理想なんです。



しかし歳とともに背中が丸くなり(猫背)連動性が悪くなることで体が回りづらくなるのです。ですから”予防”が大事になります!
もっと分かりやすく言うと姿勢が丸くなるのを防ぐ予防が大事なんです。特に胸椎がポイント!
胸椎は上半身の回転装置と言われる場所であるため運動機能が低下します!
術後も同様です!

個人的にはリハビリは胸椎と股関節の可動性と体幹筋の安定性がポイントと考えています。
話を戻します。

固定範囲が多いほど隣接椎間障害のリスクは高くなるそうです。
※脊椎固定術はすべり症を安定させるための固定手術です。
固定をしなければすべり症が進行してしびれが強くなることも考えられるそうです。
手術しない方が良いという簡単な事ではありません。

除圧式後のしびれ→骨を削り除圧することで関節が不安定性が増して周りの靭帯や組織が神経を押すことで痛みやしびれがでることが考えられるそうです。

慢性的な神経の圧迫はワーラー変性により痺れが改善されにくい。

狭窄の場所:
1:一番狭窄の多い場所L4、L5


<当院の施術・リハビリ>
脊柱管狭窄症の痛みやしびれの期間が長い程、下肢症状が残存しやすくなります。
また持続的な神経の圧迫により神経繊維の変形を生じてしまいます。
早期に施術をオススメします!
当院が行う
脊柱管狭窄症を見極めるPLFテスト詳しくはクリック!!

基本的には施術は術前も術後も同じです。

①筋肉専用ローラーで筋膜リリース



筋膜は体の支持作用力を伝える伝達作用があります。
筋膜リリースをすることで体の支持作用も力を伝達する作用もグーンとアップするので当院では筋膜リリースを大事にしています。

短時間でもみ返しなく背中~腰周囲の筋肉を整えてほぐす!
痛みがある場所は特に筋肉が硬化します。
硬化すると可動域も制限されてしまいます。
姿勢の保持と背中を伸ばす筋肉、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)をほぐす。

天然のコルセット筋、腰を安定させてくれる多裂筋(たれつきん)をほぐす。




施術後は体が反りやすく、力も入りやすくなります。

②背骨アライメント(配列)矯正

背骨は3点で支えられていることから3点支持機構と言われています。



1点:椎間板(クッション)骨と骨の間にありクッションの役割もあり背骨を支持する部分。
姿勢が悪いと椎間板が変性していき椎間板ヘルニアやしびれの原因になる部分です。

椎間板を変性させる姿勢
立っている時より座っている時の方が椎間板にかかる負荷は高いと言われています。
一番危険な座り方は背もたれに寄りかかり骨盤が後傾位になる姿勢です。


この姿勢が椎間板にかかるストレスが非常に高まると言われています。
後傾位→腹圧も抜けている状態。ポッコリお腹になる。
背もたれを使わない姿勢→腹筋・背筋(インナーマッスル)自然と腹圧が入り姿勢が安定する。腹筋も引き締まる。

※私は背もたれがない椅子を使用しています。




2点・3点は左右にある椎間関節(ついかんかんせつ)
下記のイラストを見ていただけると分かりやすいと思います。
左右にある関節です。
姿勢が良いと均等に左右の椎間関節に加重がかかるので関節にかかるストレスがない。
姿勢が悪いと椎間関節に負荷が高まり関節が変形していきます。

上記で述べたように背骨は鎖やチェーンのようにクルクル回る連動性と姿勢が大事です

当院の矯正はバキバキ音を鳴らす強い矯正はしておりません。
背骨専用の矯正器具を使用して部分矯正ではなく、上から下に全体的に配列矯正ができることで施術前と施術後の回旋可動域の違いがはっきりします!
小さいお子様からご年配の方まで安心して受けられる痛みのない矯正です。

当院のアライメント矯正をすることで3点支持機構の椎間板や椎間関節のストレスを減らすことが脊柱管の負荷も減らすことに繋がり痛みやしびれの軽減が期待できます。



<リハビリ>

1日25分サーキットストレッチがおすすめです!

サーキットストレッチも最大の目的は姿勢改善にあるからです!

歳とともに背中が丸くなり(猫背)、骨盤は後傾位、股関節とひざ関節は曲がっていきます。
※赤丸の部分が曲がる場所。



この曲がる場所が最大のポイントなんです!

何故なら筋肉が硬くなり伸びにくくなるからです!!
筋肉が硬くなり伸びにくくなるとそこへ負荷がかかり続け関節はいずれ変形していきます、、、。
体が曲がるとバランスがとりづらくなり転倒してケガをしやすくなるのもこれが原因です。

当院ではこれを改善する目的に数種類のマシンで数種類のパターンの運動を行い筋肉の硬化と関節が曲がるのを予防も改善もできる運動を行っています。

長年の経験で確信した個人的な意見を述べます。

まずリハビリで行いたいことは筋トレではありません。

まず機能(動き=可動域)も戻すことです!

いくら筋肉をつけてもそもそも動きが悪く、姿勢が悪くては筋肉や関節へのストレスは変わりません。

筋肉をつけるのも柔軟性を改善させるのも長期的な時間が必要です。

しかし筋トレはやり方にもよりますが高齢者は長く続かない、あまりやりたがらない方が多い。

ストレッチは筋トレとは違い負荷が少なく気持ちが良く、長く続く方が多い。また負荷が少ないので筋肉や関節を痛めることもほとんどありません。

脊柱管狭窄症関係なく若い方で腰痛で来院する多くの患者様の共通点があります。

それは太もも裏(ハムストリングス)、殿筋、背中の柔軟性が悪いことです

柔軟性があるのにも関わらず腰痛で悩まされている方は考えられることはただ一つ。
腰の安定性が悪い方です。もっと簡単に説明すると腰を安定させる筋(腹筋・背筋)のインナーマッスル(深層筋)が弱いことです。
例えば・・・重い物を持つ時には必ず腹圧が重要です。
この腹圧が入らないと腰が不安定の状態で腰に負荷がかかるため筋肉や椎間板や椎間関節、仙腸関節などを痛めてしまうのです。

下記のイラストを見て下さい。

腹圧が低い方はお腹がポッコリして力が入りづらくなり腰が安定しません。
お腹に適度に力(腹圧が入る)ということがとても大事なのです。
ふだん便も出す時にも腹圧が入りやすい方が便通にも良いのです。

話を戻します。

当院のサーキットストレッチは低負荷でストレッチを行いますが適度に腹圧を自然と入れながらの運動になります。
インナーマッスルの活性化(強化)になるのです!



脊柱管狭窄症は非常に難しい腰痛ではありますが、あきらめてはいけません!!

当院でも整形外科でリハビリをされていた方も多く来院していただいております。

リハビリを頑張って生活の質が良くなっている方も多くいらっしゃいます。

あきらめずに新しいチャレンジを一緒にしてみませんか?

皆様の生活の質の向上、健康寿命を延ばすお手伝いをさせていただきます!

是非一度お気軽にお越しください。


院長 善林 伸介(ぜんばやし しんすけ)


<国家資格>
柔道整復師、鍼灸師

コンディショニングトレーナー、メディカルトレーナー

身体に優しい施術を心がけています。

成長期の学生のケガをしない、させない為のトレーナー活動に従事。

最近のライフワークは「健康寿命をの延ばす施術と運動を追求」です。

地域の魅力ある健康の発信地となれるよう微力な柄に精一杯お手伝いさせていただきます!



 



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